板橋区の家

壁面緑化都市型エコ住宅

敷地24坪・建ぺい率40%・容積率80%と厳しい条件の中、環境負荷を少なくかつ快適に生活したいという思いを実現させた都市型エコ住宅。地下1階〜小屋裏からなる4層の建物は、極力間仕切りを少なくしたワンルーム的なつくりとなっており、夏は風通し、冬は太陽熱エネルギーと薪ストーブの暖かさを各部屋で享受できるようにしている。自然を制御して快適な生活を求めるのではなく、四季の変化を敏感に感じながら、自然とともに暮らす喜びが得られる家である

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敷地面積    80.73㎡ ( 24.4坪)
地階床面積    31.85㎡ ( 9.7坪)
1階床面積    31.85㎡ (9.7坪)
2階床面積    31.85㎡ (9.7坪)
延べ床面積   95.55㎡ (29.1坪)
ロフト面積   12.42㎡ ( 3.7坪)
ソーラー換気暖房”そよ風” 
薪ストーブ SCAN-CI-1G
夫婦+子供二人
施工 幹建設
2008環境デザインアワード環境デザイン優秀賞

CONCEPT

 この家の特徴のひとつは、冬の暖房システム。屋根面と壁面で太陽によって暖められた空気が小さなファンで最下層の床下まで送られ、地下1階を兼ねたコンクリート基礎に蓄熱しながら床面を暖める。その後床吹き出し口から出た暖気が吹抜状の階段室を通じて1階、2階へと上昇し、各層を暖めていく。常に新鮮な空気を室内に取り入れ、換気しながら家全体を暖房してくれるしくみだ。日が沈み冷え込んできたら薪ストーブの出番。薪ストーブのための給気管は地中に埋められている。地熱で暖められた外気を取り入れられ、室温の低下を防いでいる。薪を燃やすとCO2が発生し地球温暖化に繋がると考えられがちだが、伐採された木が腐朽すれば同じようにCO2を発生する。火をつけ暖を採ればそのぶん化石燃料を使わずにすむし、伐ったあとに新しく成長する木はCO2を吸収する。そして何より薪ストーブは、揺らめく炎を見たり調理に利用したりと、生活に楽しみを与えてくれる存在である。
 もう一つの特徴は、夏の緑に覆われた外観。家の周囲に突きだした木製のフレームに蔓性の植物を這わせれば夏の強い日差しを遮ることができる。都内の狭小住宅地でありながら窓から見える一面の緑が目に涼しく、蒸発散作用によりエアコンの使用も減る。実がなる植物を植えれば収穫も楽しめ、近隣のに配って地域との交流も生まれた。
 環境負荷を抑えつつ、住宅の快適な温熱環境を維持するためには、集熱・断熱・蓄熱の三要素が大事と考えるが、この家では持続可能なエネルギーである太陽熱と薪ストーブで集熱することと、壁・屋根の外断熱方式採用により断熱性能を上げることで、環境負荷を抑えている。そして蓄熱のために、地下室は熱容量の大きいコンクリートの打ち放し壁仕上げ、一二階は漆喰壁で仕上げることで、安定した室温と放射熱による快適な温熱環境を実現している。

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